仮想通貨・ビットコインのトレードに欠かせないSNSであるTwitterでも、非常に便利なBOTアカウント「Whale Alert(ホエールアラート)」の見方/使い方を解説します。
大口の資金移動やUSDT発行、盗難された通貨の追跡やリップルの売り圧までも、ブロックチェーンで追える色んな重要データを察知でき、間違いなくトレードの心強い武器となります。
Whale Alert(ホエールアラート)とは何者?
Whale Alertとは、暗号通貨の高額送金(トランザクション)を検知しリアルタイムにアラートしているツイッターBOTアカウントです。公式サイトもあります。
似たようなアカウントに「Bitcoin Block Bot」などもあります。
主に以下トランザクションの内容を通知してくれます。
- BTCの高額送金
- 上位アルトコインの高額送金
- USDT等ステーブルコイン発行/償却/送金
- 盗難ウォレットの送金
怪しい大きな資金移動を事前に察知することで、トレード考察やファンダメンタルとの関連を検証することができます。
Whale Alertは営利企業です、公式サイトの方では少額送金から更に多くのトランザクションをモニタリングでき、月額課金の有料プランで高度なAPI機能や絞り込みアラート設定が使えます。
ただ、ツイッターBOTをフォローするだけで充分使えるのでタダ乗りしとけばOK。
Whale Alertで大口BTCアドレスの資金移動を見る
最も一般的な使い方といえば、大口のビットコイン送金トランザクションを知ることができることです。巨額のBTC送金を察知することで、大きな値動きが起きる前にいち早くトレードに生かすことができます。
リプ欄を見れば、その資金移動がどのくらい注目されているのか客観的にもわかるので面白いです。
取引所からwalletに送金されると下げ圧減少?
取引所からunknown walletやXapoなどのBTC保管サービスに送金された場合、大口のビットコインが長期保有に移ったとみて売り圧力の減少を予想します。あくまでも予想です。
取引所へBTCが送金されると売り圧?
送金された巨額のビットコインが取引所で売られる可能性があるので下落を警戒します。
※BTC証拠金でレバレッジ取引ができる取引所に送金された場合、ボラティリティ増加を警戒します。
取引所内コールドウォレット移動の時もある
10,000BTCを超えるような超巨額のトランザクションがたまにありますが、リプ欄を見ると大手取引所コールドウォレット間の移動であることが多いです。この場合相場に影響はないと見ます。
以下の記事にトランザクションをもっと掘り下げて調べてトレードに役立てる方法を紹介しているので興味ある方は読んでみてください。
Whale AlertでUSDTの新規発行と償却を察知
USDTやUSDCなどステーブルコインのまとまった新規発行や償却も通知されます。
「Tether Treasury」はテザーの金庫、「minted」は新規発行、「Burn」は償却を意味します。
USDT等ステーブルコインが新規発行されると上昇要因になる?
USDTの新規発行、時価総額の増加は、過去チャートを比較すればわかる通り、ビットコイン価格の上昇要因になっています。
USDTが大量に取引所に送金された場合は何が起きている?
発行されたテザーUSDTと仮想通貨をトレード、証拠金としてレバレッジ取引、OTC取引、最近だとDefiのレンディングの担保として、色々用途があります。
主にトレードに使われますが、コロナ暴落時は安全資産のドルの代わりとしてUSDT保有者が増えたと思います。
こういう風にテザー金庫から取引所に送金された場合はボラティリティ増加を警戒します。(BinanceはUSDT証拠金でロングもショートもできるから。現物オンリーの取引所KrakenとかBitstampとかに送金された場合は現物買い圧を警戒します)
ツイッターアカウントBTC情報アラートで総発行数のリアルタイムなデータを見ることもできます。
チェーンスワップの場合もある
USDTは複数のレイヤー上で発行されているため、たまにチェーンスワップというものが発生します。OmniプロトコルからERC20への移行等です。
そのような場合は、リプライ欄に補足説明がほぼ付くので、リプライ欄も必ず確認しましょう。
新規発行の場合は、補足が何もないか、在庫補充(replenish)という表現になっています。
Whale Alertでリップル社の動きを察知
月の初めに、毎月リップル(XRP)のアンロックと取引所等への出金が確認できます。
リップル社の給料日だと言われています。今月は過去に比べてリップル社の売り圧がどのくらいなのか、とか送金後にXRPの価格が下がるなど予測を立てることが出来ます。取引所で売却される場合は、Bitstampに送金されることが多いです。
ジェドの売り圧も把握
リップル社の元創業者であるジェドマケーレブが保有しているXRPを定期的に売りさばいています。一部のウォレットは追跡されWhale Alertで通知されます。ジェドのお給料すごい。
Whale Alertで盗難ウォレットを監視
Whale Alertは、過去のハッキングされたウォレットの資金移動も監視しています。大手取引所から盗難されたハッカーのウォレットと思われるウォレットをマーキングして追跡しています。
全てを網羅しているわけではないですが、ハッカーが換金売りを企んでいるなど推測する手掛かりになります。
2019年に起きた最大規模のクリプト詐欺「プラストークン(Plus Token)」のハッカーウォレットと思われるトランザクションも追跡中。
過去Bitfinexのハッキング事件で盗まれた119,756BTCに動きがあったことを検知。ブロックチェーンのトラッキング情報を基に、「Bitfinex Hack 2016」のタグが付けられている。昨年6月にも移動が確認された。
2019年におきた韓国取引所Upbitのハッキングウォレットも追跡中。
なんとかかんとかGive away!などのクリプト系キャンペーン詐欺にあったアドレスなんかも公開しています。詐欺にひっかからないように。
Whale Alertのピーポーマークに注意
以下のWhale Alertのツイートのように、たまに警戒マーク?ピーポーマークのような絵文字がふんだんに使われていることがあります。このタイプのトランザクションは価格を下落させる(売られる)可能性の高いことを表しているという説もあります。※単に大きな額である場合にも付きます。
ピーポーマークの数が多いほど、警戒度はアップする?ともいわれているので注目してみておきましょうね。
Whale Alertに関するよくある質問
ウォレットというのは個人の保有アドレスという認識で合ってますか?
ウォレットとは、アドレスのことです。BTCウォレットといえば、ビットコインアドレスのことを指します。個人が保有しているかどうかは関係なく、取引所の保有しているアドレスもウォレットと呼びます。
unknown walletというのはなんですか?
unknown walletというのは、取引所アドレスだと特定できないもの全般の通称です。ほとんどのウォレットはunknown walletということです。
ウォレットからウォレットへの送金はどういう背景がありますか?
資金管理が主な目的だと思います。もしくは個人間のOTC取引(取引所外での大口トレード)ですね。最近はDefi関連で使われることも多いようです。
トレード用の財布から長期保管用の財布に移動、またはその逆もあります。
取引所保有ウォレット間の移動などケースもあります。
まとめ Whale Alertは弱者の武器
大口の資金移動やUSDT発行などを誰でも察知することができる、Whale Alert(ホエールアラート)の見方/使い方を解説しました。
Whale Alertはツイッターでアカウントをフォローすればだれでも無料で大口の資金移動やステーブルコインの新規発行などをリアルタイムに見ることができます。
従来の為替やコモディティ等の金融市場と比べ、機関投資家やプロのトレーダーと同じ性能の武器を使うことができるということです。
ビットコインのトレードには既得権益のような参入障壁がほぼないということです。
誰もが平等に、トレードで勝つ切符を手にすることができます。
Whale Alert(ホエールアラート)をフォローしない手はないでしょう。
ちなみに、私のツイッター(bit仙人@bitmexsen)も有益な情報を垂れ流しているのでフォローお願いします。
コメント欄
専用の記事を出していただきありがとうございました!とても勉強になりました!
こちらこそ読んで頂きありがとうございます^^