今回はビットコインFXでも有効に機能する有名なインンジケーター、RCI(順位相関指数)をご紹介します。
RCIはオシレーター系の中でも多くのトレーダーに使われており、相場の過熱感(売られ過ぎ・買われ過ぎ)を-100~+100%の範囲で判断するテクニカル指標です。
RCIとRSIは名前も使い方も似ているから紛らわしいぞ。
最低限知っておくべきオシレーター系テクニカル指標の一つなので読んで理解してください。
RCIとは
RCIはRank Correlation Indexの略で、訳すと「順位相関指数」となります。
売られ過ぎ・買われ過ぎを-100~+100%の範囲で可視化し、売買タイミングを判断する典型的なオシレーター系のテクニカル指標です。
RCIは、価格そのものは計算対象とせずにある期間内の「時間」と「価格」それぞれに順位をつけ、両者にどれだけの相関関係があるのか指標化したもので、上がり始め・下がり始めの時期とタイミングを捉える指標です。
またチャートの動きと日数を重視することから、計算日数を相場の動きに応じて変更させるとより効果を発揮します。
RCIは現在価格を扱わない?
ちょっと理解しづらいですよね、分かります。
例えば「日付の順位」は、土曜日が1位、金曜日が2位、…火曜日は5位となります。
「価格の順位」は、火曜から土曜まで毎日高値を更新する上昇トレンドだった場合、土曜日が1位、水曜日が2位、…火曜日は5位となり、RCIは+100になります。逆に下落トレンドだった場合は、RCIは-100になります。
n:期間
RCIの値は、-100~+100の間を推移し価格が上昇を続ければ+100%に近づいていき高値圏と判断し、下落を続ければ-100%に近づいていき安値圏と判断します。
期間は9日や26日のような中短期でみる場合もあれば、36日~42週のように 長期間で見る場合もあります。
また、RCIはオシレーター系とトレンド系の両方の性質を持っており、オシレーター系指標は計算期間を変えても通常は滑らかになりませんが、直接現在価格を扱わない算出方法であるRCIは比較的滑らかになるという特徴があります。
RCIの使用日数例 | |
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日足-短期 | 5日 9日 13日 |
日足-中長期 | 18日 22日 45日 75日 |
週足 | 9週 13週 26週 42週 |
+100で天井圏、-100で底値圏
RCIは基本的に「0」ポイントを中心に-100と+100の200ポイント幅の中で動きます。
-100に近づくほど底値圏、逆に+100に近づくと天井圏と判断します。
チャートの価格が2~3倍ぐらい急上昇した場合は、天井圏に張り付くこともありますし、逆に大きく下げ続けた場底値圏に張り付きます。
この時、+100を横ばいの場合「売りの待ち」、-100を横ばいの場合「買いの待ち」となります。
似たテクニカル指標にRSIがありますが、RCIの方がなめらかな動きをするため明確なシグナルを出しやすいです。
後述しますが、BitMEXに純正のRCIがないので、シグナルが似ているRSIで代用してもさほど問題ないかもしれません。
RCIを使った基本的なトレード方法
RCIの向きを見て売買の判断をするのが基本的な使い方です。
RCIは価格の動きに沿って上下するのでRCIが底打ちして上がり始めたら「買い」、下がり始めたら「売り」というように売買タイミングを判断出来ます。
RCIがあまり下がらずに反転したら、その時点で損切り・買い戻します。
RCIの買いシグナル
- -95以下からの反発
- -80以下が-80以上になり上昇転換
- マイナス圏からプラス圏に反発したとき
RCIの売りシグナル
- +95以上(天井圏)からの反落
- +80以上が+80以下になる
- プラス圏からマイナス圏に転じたとき
RCIの売買タイミングの読み方として、RCIが底打ち(頭打ち)してからすぐに買う(売る)のではなく、-90%や-80%を越えてから売買するという方法があります。
このようにするとトレンドがある程度はっきりしてから「買う・売る」ことになります。
3本のRCIを使ったトレード手法
RCIを使った実践的なトレード手法として、RCIを3本表示して、それぞれ短期線、中期線、長期線のクロスや転換で売買タイミングを判断します。
・中期線・・・13週線(ほぼ3ヶ月線)
・長期線・・・18週線(ほぼ4ヶ月線)
※株の動きで言われるのは、「小回り3ヶ月」とか「足かけ3ヶ月」といい、3ヶ月スパンの上昇と下降が転換期となりやすく、13週線(ほぼ3ヶ月線)を挟んだ2本の線を組み合わせ売買タイミングを判断することが多いです。
但し、レンジ相場ではRCIも細かく上下してしまいダマシになることもあります。
ゴールデンクロスとデッドクロス
逆に、9週線(短期戦)が13週線(中期線)を上から下へ突き抜けるとデッドクロスの売りサインとなります。
18週線(長期線)が下向きから上向きになると上昇転換、逆の場合は下降転換とみます。
また、シグナルの強さは、短期戦より長期線になるにつれて強くなります。
↓
13週線(中期線)が18週線(長期線)を下から上へ突き抜けた場合
↓
18週線(長期線)が下向きから上向きに転換した場合
但し、ゴールデンクロス・デッドクロスは頻繁に起こる為、ダマシとなることが多く、以下の2点から判断します。
- 2本のRCIが-100%(底値圏)に近い地点でゴールデンクロスした場合、「買いシグナル」となります。
- 2本のRCIが100%(天井圏)に近い地点でデッドクロスした場合、「売りシグナル」となります。
BitMEXでRCIを表示・設定する方法
RCIはbybitのチャートツールにはありませんでした。
本家TradingViewのサイトでは使うことができるので、TradingViewを使っている方は設定してみましょう。
まずTradingViewのチャートを開きます。
インジケーターアイコンがあるのでクリックし、検索窓に「RCI」と入力しましょう。
公開ライブラリにRCI関連のインジケーターが表示されるので選択しましょう。
私はRCI3linesを選択しました。
サブチャートにRCIが表示されました。TradingViewのこのインジのRCI使用日数は9,36,52となっていました。
RCIの設定日数を調節する方法
サブチャートのインジケーター名をクリック→「設定」→「入力」の欄に三本のRCIの日数を変更できる項目があるので、状況にあった数値を選択しましょう。
RCIを使う注意点
価格チャートが上昇や下落を続けた場合、RCIは100%(天井圏)または-100%(底値圏)に近い位置で横ばいに張り付きます。
上昇トレンドを形成している場合は、短期のRCIが高い位置で反転したところ(デッドクロス)が、押し目買いのポイントとなります。
強いトレンドを形成している時は、RCIは順張りの見方が適していますし、むしろオシレーター系指標はトレンド相場に不向きなので他のテクニカルを使うことをお勧めします。
また、RCIは計算期間を長くするほど滑らかに表示されますが、RCIの動きがチャートの動きからやや遅れて現れるといったデメリットもあります。
まとめ
RCI(順位相関指数)を使ったトレード手法をビットコインFXで解説してみましたがいかがでしたか?
TradingViewでは使えますがBitMEXでは使えないので、使いたかったらトレビュー開けばいいし、RSIでほとんど代用できると思っているのでそこまで問題はないと思います。
RCIを使っていると段々と「この値動きなんか怪しいな~。RCIがこういう動きで反発していきそうだ」という規則的なポイントが何となくわかってきます。
また、一緒に良く使われるインジケーターの組み合わせとしてはトレンド系指標の「移動平均乖離率」、「移動平均線」併用可能オシレーターには「ストキャスティクス」などがあります。
RCIなどのオシレーター指標で買われ過ぎ・売られ過ぎの度合いを測り、移動平均線やストキャスティクスでトレンドの強さやサポートラインなど確認してエントリーしていく、というトレードを身につけてくださいね。
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