海外取引所Bybit(バイビット)は、近年取引シェアを拡大しているトレードプラットフォームが優れたビットコインFX取引所です。
指値注文や成行注文などの基本のオーダー方法はわかりやすいですが、優れているのは利確や損切り注文やトレーリングストップ注文の設定項目が詳細にできる配慮がされていること。
トレーダーにとって快適なトレード環境を提供することでシェアを獲得し、現在三位にまで上り詰めています。
Bybitのオーダー方法を使いこなせばトレードの勝率は劇的に高くなるはずですよ。
Bybitで使える注文方法の種類
Bybitでは以下のオーダー注文方法を使うことができます。インバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)、インバース先物(BTCUSD0625等)で少し操作方法に違いはありますが使えるオーダーは同じです。
成行注文 | オーダーブックから入手可能な最良気配値で即約定されるオーダー方法。 |
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指値注文 | 契約数量・指値価格を決め、設定された指値価格に達すると注文が約定されるオーダー方法 |
条件付き注文 | 価格がトリガー価格に達すると約定する注文方法(≒逆指値、ストップ/利食い注文) |
トレーリングストップ | 設定した値幅or方向に基づき、価格に追随し自動的に利食/損切を行うオーダー方法 |
インバース無期限とUSDT無期限の違い
まず前提としてインバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)の大きな違いを知っておく必要があります。
一つ目、証拠金に使う通貨が違います。インバース無期限の方はBTC、USDT無期限の方はUSDTを証拠金として用意する必要があります。
二つ目、USDT無期限の方は両建てに対応しています。その為、インバース無期限とUSDT無期限の注文方法に多少の違いがあります。
BTC四半期先物もリリース
BybitではBTC四半期先物(Futures)も扱いが開始されます。
資金調達率がないので、長期ポジションをもつスイングトレードに適した商品になっており、さらに先物内で両建ても可能です。今後の出来高増加が期待できます。(後述)
Bybitの基本的な注文方法(オーダー方法)
Bybitでの基本的なオーダー方法は、トレード画面のサイドにあるオーダー画面で指値/成行注文を出すオーダー方法です。
インバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)の画面を例に紹介します。
成行注文を新規/決済で出す
新規の成行注文は以下のように設定します。インバース無期限(BTC/USD)の「契約数」にはUSD単位を入力、USDT無期限の方はBTC単位を入力する違いに注意しましょう。
また新規注文の場合、USDT無期限の方は「参入注文」タブを選択することをお忘れなく。(USDT無期限の方は両建てに対応している為)
決済注文を出すには、インバース無期限の方では反対注文(ロングを持っているのであればショート)を出せばいいです。
USDT無期限の決済注文の場合は、「参入注文」の右にある「決済注文」タブを選択する必要があります。
指値注文を新規/決済で出す
成行注文の項で説明したことと基本的に同じ操作です。指値を入力するところが増えています。
GTCやPost-Onlyなど注文オプションについては後述します。
パーセンテージバーで注文数量変更方法
設定レバレッジを変更した後、オーダー画面内のパーセンテージバーをスライドして、アカウントの利用可能な証拠金の割合に基づいて注文するポジション量を自動入力することができます。
上記の例では、100倍レバレッジを選択してからパーセンテージバーで100%を選択しています。証拠金6.88BTCに対して注文できる最大ポジション量を自動的に計算して表示しています。
※注文コストは買い/売り注文で計算方法に違いがあるので、表示される契約数量は2つのうち少ない方になる。
Bybitの指値注文キャンセル方法
既に出している注文をキャンセル方法は画像のように、チャート内の×印を直接押す方法とポジション情報「アクティブな注文」からキャンセルする方法があります。
Bybitの条件付き注文のオーダー方法
Bybitでは、逆指値注文やストップ注文などを総称して条件付き注文(Conditional Order)と呼んでいます。
事前に設定されたトリガー価格に価格が達すると、条件付き成行注文は即約定し、条件付き指値注文はオーダーブックに並びます。
Bybitの条件付きストップ注文
ストップ注文は「逆指値注文」ともいいます。指値注文が現在より有利なレートを指定するのに対し、ストップ注文は、現在のレートよりも不利なレート、つまり基本的には損切り方向に入れる注文方法です。
Bybitの損切注文
損切注文はストップ注文とほぼ同じ意味合いです。Bybitでは全てのポジションの損切注文をポジション画面から発注でき、条件付き成行注文を複数設定することで、違う価格で部分的に損切することもできます。
Bybitの利食い注文
利食注文は、特定の利益率に達するとポジションを決済する注文方法です。
Bybitのオーダー画面では新規注文としても設定することもできます。(上級向け)
利食と損切注文の設定方法
以下の方法により利食注文の設定ができます。
指値or成行注文を発注する時、ポジション欄で設定
注文確認画面にてワンクリックで設定できるようになっています。ポジションの部分決済は不可で、成行注文のみ。
また、他のポジションを保有していない場合のみ設定可能です。
指値注文として設定
保有ポジション情報の右「決済注文方法」から逆サイド注文を設定できます。ポジションの一部決済も可能で、指値価格に達した時点で執行します。
条件付き成行注文を使用して設定
オーダー画面から逆サイドの注文を設定できます。
※決済注文の場合は「トリガー時に決済注文」のチェックを必ず入れておきます。
Bybitトレイリングストップ注文の方法
Bybitでは、通常の決済注文よりも便利なオーダー方法として知られる、トレーリングストップが使えます。トレーリングストップは、事前に設定した値幅と方向に基づいて、価格に追随し自動的に利食もしくは損切を行うというものです。
Bybitでトレーリングストップの設定または変更を行うには、まずポジションを保有している必要があります。ポジション保有中に「ポジション情報」タブで以下の画像のようにトレール幅を設定することで使えます。
例えば、BTC/USDのロングポジションを8000$購入し、トレール幅を500$と設定した場合、価格が8,000$を上回らなかった場合、通常の損切注文のようにトレーリングストップが7500$でトリガーされます。
価格が9000$に上昇した場合、トレーリングストップ価格は自動的に1000$上方修正され(トレーリング幅は0.5$刻みで修正可能)、トリガー価格は8500$となります。
以下の図のように最高値から500$の揺り戻しがあった場合にのみ、損切が行われます。(Bybitより引用)
BybitのBTCインバース先物を活用しよう
私が強くオススメしたいのが、Bybitのインバース先物とインバース無期限の併用です。
その理由は「資金調達率がかからないこと」「証拠金を無期限と先物で共有できる」からです。
資金調達料がかからない
先物契約のポジションを保持している間は、資金調達料の支払い、受け取りは発生しません。
BTCUSD無期限との証拠金が共有
同一のBTC取引アカウントの証拠金で、BTCUSD無期限契約とインバース先物契約を両方とも取引できます。
つまり例えば、BTCUSD無期限契約でショート、インバース先物契約で同数ロングすると、資金調達率金利を貰うだけの両建てポジションが理論上完成します。
ヘッジモードで両建ても可
単一方向のポジションを保持するモード(ワンウェイモード)か、ロングポジションとショートポジションを両建てできるモード(ヘッジモード)かを選択することができます。ヘッジは無期限でするのであまり使いどころはないかもしれません。
Bybitで両建てトレードをするオーダー方法
Bybitには、インバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)という二種類のビットコインFX(いづれもレバレッジ最大100倍)が用意されています。
この二つ・もしくはBTC/USDTのみを使って両建てポジションを作ることができます。
二つの取引ペアを使った両建て
インバース無期限(BTC/USD)とUSDT無期限(BTC/USDT)でそれぞれロング・ショート別方向のポジションを一つづつ持つ方法です。
このポジションを構築することでビットコイン価格の変動に関係なく、資金調達率を稼ぐことができます。
BTC/USDとBTC/USDTではそれぞれ資金調達率の値が設定されていますが、資金調達率で貰える金利が大きいペアの方で金利受け取り方向に順張りポジションを、金利が小さいペアの方で金利に逆張りポジションを持つことで、ローリスクで金利分稼ぐことができます。
BTC/USDTのみを使った両建て方法
BTC/USDTペアには、両建て機能があります。タブでロング/ショートを切り替えることで別方向のポジションを持つことができます。
これにより、「今は下落トレンドだけど、上昇トレンドに転換した時に出遅れず乗りたい」といった意図を満たせる可能性があります。
ただ、別方向のポジションでエントリーすることが可能なので、ロングを決済したと思ったら新規ショートを入れてしまった、という操作ミスは起こりえます。
その場合損失にはなりませんが、気をつけましょう。
Bybit注文方法(オーダー方法)のオプション機能
Bybitにはその他にもオーダーに関わるオプション設定があるのでご紹介します。
Time in Force(有効期間)
注文を設定する際、「Time in Force」(有効期間) を選択して、細かく約定方法を設定できます。指値注文に対して3つの異なるTime in Forceがあります。。
Good till cancelled (GTC) | 注文は、トレーダーによって手動でキャンセルされるか、完全に約定されるまで有効です。最も一般的、デフォルトで設定されています。 |
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Fill or Kill (FOK) | 全ての注文数が一度に約定しない場合、注文は完全にキャンセルされ、部分的な約定はされません。短期的なトレード、スキャルピングトレーダーに向いてます。 |
Immediate or Cancel (IOC) | 注文を指値価格で一部しか約定できなかった場合、未約定分の注文はキャンセルされます。 希望価格と異なる価格で約定されるのを確実に避けるために使用されます。 |
トリガ時に決済注文 (Close On Trigger)
条件付き注文に追加できるオプションです。
ポジション解消のための決済注文として約定されることを保証する機能です。
Post-Only (ポストオンリー)
指値注文および条件付き指値注文に追加できるオプションです。
指値注文が約定された際にはメイカー報酬を受け取れることを保証します。成行注文になるオーダー、つまりテイカー手数料が発生する注文は全て自動的にキャンセルされます。
このPost-Onlyにチェックが入っていると手数料負けしなくなりますが、その分ストップ注文が滑ってキャンセルされたり、条件付き注文が機能しなくなるリスクが増えます。
Reduce-Only
指値注文に追加できるオプションです。
既存のポジション量と一致する決済方向の指値注文(ポジションサイズを減少させる方向)になることを保証します。
ポジションが意図せず増加する(ドテン注文になる)ミスを防ぐものです。
Bybitのオーダー方法まとめ
Bybit(バイビット)の注文方法と両建てトレードのやり方を解説しました。
Bybitのオーダー画面はインバース無期限とUSDT無期限で少し仕様が違っていたりしてややこしい面もありますが、使いこなせばかなり使い勝手のいいインターフェースになっています。
是非使いこなして勝率の高いトレード方法をさがしてみてくださいね。
コメント欄
ブログ拝見しました。
バイビットの取引をこれからはじめようと思うのですが、BTCとUSDTのどちらの証拠金ではじめるのが良いのかわかりません。
主さんは、主にどちらで行っているのか、また、初心者におすすめの設定などがあれば教えて頂きたいです。
よろしくお願いします。
今からBTCの長期トレンドが上昇トレンドだと思う場合はBTC証拠金でロング主体、下落トレンドと思う場合はUSDT証拠金でショート主体、でトレードすればいいと思います。
私個人の見解では2021年中旬までは長期上昇トレンドだと思っているのでそれまではBTC証拠金でロングメインでトレードする予定です。
初心者であればレバレッジは一倍以内に留めるようにしてください。ロスカされないように確実に利益を出すのが一番です^^
はじめまして。今日はじめて、ブログ&YouTubeを拝見しました。BYBITで現物だけをやっていましたが、熟読しまくりFXに挑戦していきたいと思います。
宜しくお願いします!
現物取引と異なり信用取引にはロスカットがあります。
レバレッジは低すぎるくらいでちょうどいいと思いますので安全トレードで頑張ってください。
こんにちは。
以前bit仙人さん経由でBybitに登録した者です。
本日BTCUSDTのUSDT無期限でトレードをしてみました。
ロングやショートでポジションを取っている最中ですがリアルタイムでの強制決済をするにはどうすればよいですか?
バイナンスにはclose all positonという項目があり、これで強制決済していました。
これにあたる項目を探しています。
お返事お待ちしております。
返事が遅れました。
注文画面したのポジション情報の箇所に「全て閉じる」というのがあります。
それがバイナンスでのclose all positonに当たるかと思います。