楽天ウォレットについてまとめました。
大企業の楽天が運営する日本国内暗号通貨取引所およびアプリですが、レバレッジ取引にかかるスワップ金利(建玉管理料)が現在無料ということで長期トレードに向いている可能性がありますが、スプレッド(売買価格差)が広いという批評もあります。
実際のところはどうなんでしょうか、使ってみた感想を書きます。
楽天ウォレットとは
会社名 | 楽天ウォレット株式会社(旧みんなのビットコイン) |
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公式サイト | rakuten-wallet.co.jp |
取扱銘柄 | (現物)JPY、BTC、ETH(FX)BTC、ETH、XRP、LTC、BCH |
所在地 | 東京都港区南青山二丁目6番21号 楽天クリムゾンハウス青山 |
代表 | 山田 達也 |
設立年月日 | 2016年12月15日 |
資本金 | 100百万円 |
株主構成 | 楽天ペイメント株式会社(100%) |
楽天ポイントをビットコインに交換サービス
楽天ウォレットの独自機能として、楽天ポイントをビットコインに交換できるサービスがあります。
1ポイント=1円相当として楽天ポイントを暗号資産(仮想通貨)に交換できますが、まあ普通に楽天市場使ったりしているだけでは大した額にはならないので実用的な機能かというとそうでもない感じです。
暗号資産から楽天キャッシュへチャージ
BTC、ETH、BCHを楽天ポイント(楽天キャッシュ)にチャージして使えるようになりました。
楽天Pay等が使えるマクドナルドやコンビニで間接的にビットコインが使えるということで、ビットコインの実用化に大きく貢献したという意味でいいサービスですね。
なおチャージする際にスプレッド手数料が2.2%ほどかかります。(2020年2月現在)
楽天銀行に口座があれば本人確認不要
さすが様々なサービスを手掛ける楽天。楽天銀行に口座を持っている場合、本人確認手続きは不要で楽天ウォレットを使えるようになります。
※楽天銀行に口座がない人も「らくらく本人確認」のオンライン認証で早くて即日登録できます。
楽天ウォレットのセキュリティ
楽天ウォレットは信託保全、分別管理、コールドウォレットのオフライン管理でセキュリティは万全とのこと。
大資本企業なので、ハッキングによる盗難被害など万が一何かあった場合でもちゃんと補填してもらえるだろう、という安心感もあります。
楽天ウォレットのリアルタイム入出金(楽天銀行連携)
楽天ウォレットでは楽天銀行口座連携が出来ている場合、土日でも迅速に反映される「リアルタイム入出金」を使うことができます。これは便利な機能ですね、グループ会社の銀行と連携できるというのは強い。
リアルタイム入金
楽天ウォレットアプリの入金ボタンをタップして金額を入力、入金内容を確認し、入金申請をすると楽天銀行口座から直接引き落とされ楽天ウォレット残高に即時に反映されます。
リアルタイム出金
出金ボタンをタップして金額を入力、出金内容を確認し、出金申請を出すと楽天銀行残高に即時に反映されます。この送金速度は素晴らしいですね。
楽天銀行以外の金融機関宛の場合
セキュリティの為、楽天銀行以外の出金先は他行一行のみ登録できます。
リアルタイム送金には対応していません。
楽天ウォレットの手数料等
楽天ウォレットの取引や送金にかかる手数料を解説します。
取引手数料
現物売買手数料 | 無料(スプレッド手数料はかかります) |
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レバレッジ取引手数料 | 無料(スプレッド手数料はかかります) |
建玉管理料 | 建玉金額の0.04%/日→無料(※)2020年10月1日~ |
建玉管理料というのは一日のうちして時間を跨いでレバレッジポジションを保有していた場合にかかる手数料、スワップ金利のことです。これが無料という取引所はほとんどないので珍しいですね。
海外取引所OKExなどで出来るビットコイン先物(Futures)でもスワップ金利が掛からないので長期トレードに向いています。
送金手数料
仮想通貨入金 | 無料 |
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仮想通貨出金 | 0.001BTC、0.01ETH、0.01BCH |
日本円入金 | 無料 |
日本円出金 | 300円(税込) |
取引や送金額の上限
一回の最小取引額 | (購入)100円 (売却)0.0001 BTC、0.001 ETH、0.001 BCH |
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一回の最大取引額 | (購入)3,000,000円(売却)5 BTC、100 ETH、100 BCH |
1日の最大取引額 | 100 BTC、2000 ETH、2000 BCH |
楽天ウォレットは口座開設(登録)が早い
楽天ウォレットの口座開設は、他の国内取引所の中でも楽天銀行口座と連携できるという特徴があります。
ただ、楽天会員ではない人は、楽天の一般ユーザー登録もしなければいけないのでひと手間増えることになります。まあ楽天ショッピングを利用したりで楽天ユーザーアカウントは持っている人が多いと思います。
※法人名義の口座開設は現在できません。
楽天会員でログインして楽天ウォレットの口座開設を進める
楽天ウォレットのアプリをインストール、もしくは楽天ウォレット公式サイトに口座開設の案内がでるのでそれに従って口座開設していきましょう。楽天の一般アカウントを持ってない人はここで楽天会員になる必要があります。
楽天銀行口座を持っていれば本人確認不要
楽天銀行に口座を持っている場合、本人確認は不要で(一応審査はある)楽天ウォレットの機能をすべて使うことができます。
楽天銀行口座を持っている場合は、口座開設手順「楽天銀行の口座振替登録」を済ませると自動的にKYCも完了するようです。
そして楽天銀行の口座を持っていても、土日挟むと審査に時間はかかるみたいです。
楽天銀行の口座振替登録をすると、土日でも深夜でもリアルタイム入金(出金)が可能になるので持っている方が断然便利ですね。
楽天ウォレットのビットコインFX比較
楽天ウォレットには現物取引とビットコインFX(レバレッジ取引)があります。
レバレッジ取引が別アプリ
現物取引とウォレット機能がある「RakutenWallet」アプリと、レバレッジ取引ができる「RakutenWallet Pro」は別アプリです。信用取引に興味がない人には不要ですね。
レバレッジ取引は指値注文などもできる
楽天ウォレットの現物取引では成行注文(ポチッと押すと即座に購入・売却する注文)しかできませんが、レバレッジ取引では成行・指値・などの注文方法も使うことができます。当然ですね。
レバレッジは2倍でロスカット維持率は100%とのことで、ちょっとレバレッジを効かせるだけ用という感じです。
楽天ウォレットレバレッジ取引のスワップ(建玉管理料)は無料
通常、取引日をまたいで建玉を保有した場合、建玉に一定の手数料(スワップ金利・資金調達コスト)が発生します。長くポジションを保有しているとそれだけ手数料がかかってしまうわけです。
しかし楽天ウォレットは2020年10月から建玉管理料を0%にしています。
これだけ見ると長期投資に向いているといえます。問題はスプレッドです。
ビットコインFXのスプレッドは広くない
実際に「RakutenWallet Pro」アプリでレバレッジ取引のレート(スプレッド)を見てみたのですが、スプレッドはBTC4,977,000円の時5,680円(0.1%)でそんなに広くありません。使えそうですね。(※相場変動時は拡大する可能性あり※どの取引所も現物取引より信用取引の方がスプ狭いです)
注文時の「購入価格」と「売却価格」の差であるスプレッドは各取引所によって設定が大きく異なります。
レバレッジ取引はスワップ無料、スプレッドも悪くない。
楽天ウォレット現物取引のスプレッド比較
楽天ウォレットのスプレッドを調べました。
楽天証券のスプレッドは広いと不評ですが楽天ウォレットはどうでしょう。
スプレッドが狭いほどユーザーは勝ちやすい
スプレッドとは、購入価格と売却価格との価格差のことです。これが大きいと他の手数料がいくら無料でも胴元の取引所に負けます。
売りと買い価格のスプレッドが原因で損をしてしまうことをスプレッド負け(スプ負け)とも呼びます。
以下はビットフライヤー現物販売所で同じ時間で撮ったスクリーンショットですが、売買価格に差があるのが分かりますね。(撮影時2021/1/12)
スプレッドが狭いほどユーザーは勝ちやすくなり、スプレッドが広いほど取引所の儲けが大きいということです。
楽天ウォレットBTC現物のスプレッド比較
以下は異なる機関で楽天ウォレットのスプレッド(購入レートと売却レートの価格差)をスクリーンショットしたものです。
以下の画像では(現物取引)、購入レート1,060,195円 売却レート1,014,012円となっており、スプレッドは46,183円約4.4%となっています。
続いて以下の画像では、購入レート809,308円 売却レート776,787円となっており、スプレッドは32,521円約4%となっています。
他の国内取引所のビットコイン販売所のスプレッド(当サイト調べ)は、
bitFlyer「販売所」のビットコイン売買スプレッドは約5.8%、
Zaif「販売所(簡単売買)」のビットコイン売買スプレッドは約6.1%、
GMOコイン「販売所」のビットコイン売買スプレッドは約3.9%、
コインチェック「販売所」のビットコイン売買スプレッドは約6.1%、
bitbank「販売所」のビットコイン売買スプレッドは約2%、
だったので、楽天ウォレットの販売所スプレッドは国内取引所の中では中程度ということになります。ちなみに板取引所もあり販売所のスプレッドも最も狭く良心的な国内取引所はbitbank(ビットバンク)です。
「RakutenWallet Pro」レバレッジ取引のスプレッドはBTC4,977,000円の時5,680円(0.1%)でそんなに広くありません。(※どの取引所も現物取引より信用取引の方がスプ狭いです)
楽天ウォレットのデメリット
現物取引ウォレットとレバレッジ取引が別アプリ
信用取引を一切することがない人には関係ないかもしれませんが、今後レバレッジ取引をやるかもしれない人にとっては別アプリをインストールしなければいけないので面倒かもしれません。
現物取引のスプレッドはまあまあ広い
楽天ウォレットの現物取引スプレッドは約4%なので、実質的な楽天ウォレット側の手数料は取引量に対して4%と言えます。
ビットコインFXのスプレッドは0.1%、建玉管理料や手数料が無料ということで、最大レバ2倍という以外悪くありません。とはいえ、現物スプレッド(売り価格と買い価格の差)が広いとその分勝率は下がります。
楽天ウォレットのまとめ
日本最大手企業が運営する登録しやすい楽天ウォレットアプリの使い方や仮想通貨取引の評価を実際に使ってみて紹介しました。
執筆時点では建玉管理料(スワップ金利)が無料とのことで、国内取引所の中では長期トレードに向いている部類の取引所だとは思いますが、スプレッドが広くなることが多いということで、あまりトレードには向いていないように思います。
しかし日本で資本が安定している楽天グループ会社の運営する仮想通貨取引所なので、もしハッキング被害など万が一あったときにはしっかり補填してくれるのではないかという信頼感はありますね。
口座を作って資産の分散管理ウォレットとしては優秀かもしれません。
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