ビットコインの先物取引をするなら、MEXCとHyperliquidのどちらが優れているのでしょうか。
どちらも現物取引や先物取引に対応していますが、取引所の仕組み、手数料、資金管理、両建ての使いやすさなどに大きな違いがあります。
MEXCは比較的安い取引手数料と、ヘッジモードによる取引の自由度が魅力です。
一方、Hyperliquidはオンチェーンで取引情報を確認できる透明性と、ウォレットを利用した取引が特徴です。
私自身、現在はMEXCとHyperliquidを中心に利用しています。
この記事では、実際の取引で重要になる項目を比較し、それぞれのメリット・デメリットと、どのような人に向いているのかを解説します。
MEXCとHyperliquidの比較一覧表
まずは、両者の違いを一覧表で確認しましょう。
| 比較項目 | MEXC | Hyperliquid |
|---|---|---|
| 取引所の形式 | CEX(中央集権型) | DEX(分散型) |
| 現物メイカー | 基本0% | 基本0.04% |
| 現物テイカー | 標準0.05% | 基本0.07% |
| 先物メイカー | ペアによる(例:0〜0.01%) | 基本0.015% |
| 先物テイカー | ペアによる(例:0.02〜0.04%) | 基本0.045% |
| 資金調達の間隔 | BTC主要ペアは通常8時間 | 1時間 |
| 両建て | ヘッジモードに対応 | 別アカウントで対応 |
| 資産管理 | 取引所に預託 | オンチェーンの仕組みを利用 |
| 操作性 | 一般的な取引所に近い | ウォレットの知識が必要 |
※2026年10月時点の比較。手数料は通常料率または代表例であり、取引ペア・利用条件・キャンペーンなどによって変動します。

両者を比較すると、手数料や両建ての使いやすさではMEXCが魅力的です。
一方、取引の透明性やDEXの仕組みを重視する場合は、Hyperliquidが有力な選択肢になります。
ただし、単純にどちらが優れていると判断できるものではありません。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1.MEXCとHyperliquidの仕組みの違い
最初に理解しておきたいのが、中央集権型取引所と分散型取引所の違いです。

MEXCは中央集権型取引所(CEX)
MEXCは、中央集権型取引所と呼ばれるCEXです。
利用者は取引所に暗号資産を預け、その資金を使って現物取引や先物取引を行います。
注文の処理やポジション管理は、基本的に取引所のシステム上で行われます。
一般的な暗号資産取引所と同じ仕組みなので、取引画面や注文方法に慣れている人にとっては比較的使いやすいでしょう。
一方、資産を取引所に預けるため、取引所の運営体制や出金制限、セキュリティなどを考慮する必要があります。
Hyperliquidは分散型取引所(DEX)
Hyperliquidは、ブロックチェーンを利用した分散型取引所です。
ウォレットを接続して取引を行い、注文や約定などの情報をオンチェーンで確認できます。
中央集権型取引所と比較して、取引情報の透明性が高いことが特徴です。
ただし、ウォレットを接続するからといって、すべての資産が常に自分のウォレット内にあるわけではありません。
取引に利用する資金は、Hyperliquidの取引システムに預け入れる必要があります。
また、スマートコントラクトの不具合、ネットワーク障害、秘密鍵の流出など、DEX特有のリスクもあります。
CEXとDEXは、安全性の優劣というより、リスクの種類が異なると考えるのが適切です。
2.MEXCとHyperliquidの現物取引手数料を比較
現物取引では、メイカーとテイカーで手数料が異なります。
メイカーとは、注文板に流動性を提供する注文です。
例えば、すぐには約定しない指値注文を出し、注文板に並べる場合などが該当します。
一方、テイカーとは、注文板にある注文と即座に約定する取引です。
成行注文などが代表例です。

現物取引手数料の比較表
| 取引所 | メイカー | テイカー |
|---|---|---|
| MEXC | 0% | 0.05% |
| Hyperliquid | 0.04% | 0.07% |
※標準的な基本料率の比較。割引や特別料率は含みません。

通常の基本料率では、MEXCの方が安くなっています。
特に、MEXCの現物メイカー手数料が0%という点は大きな特徴です。
ただし、MEXCでは取引ペアによって異なる手数料が適用される場合があります。
例えば、2026年9月30日から、Innovation Zoneなど一部のUSDT現物ペアではテイカー手数料が引き上げられました。
そのため、すべての現物取引が0.05%というわけではありません。
Hyperliquidでも、取引量やステーキングなどの条件によって手数料が変化します。
実際に取引する際は、対象銘柄の最新料率を確認しましょう。
3.MEXCとHyperliquidの先物取引手数料を比較
続いて、先物取引手数料を比較します。
ビットコインの短期売買を繰り返す場合、先物手数料は特に重要です。
先物取引手数料の比較表
| 取引所 | メイカー | テイカー |
|---|---|---|
| MEXC(標準料率の一例) | 0.01% | 0.04% |
| MEXC(BTCUSDTの公式掲載例) | 0% | 0.02% |
| Hyperliquid(基本料率) | 0.015% | 0.045% |
MEXCでは、銘柄やキャンペーンによって先物手数料が異なります。

一方、Hyperliquidの基本料率は、メイカー0.015%、テイカー0.045%です。
Hyperliquidでは、直近14日間の取引量やHYPEのステーキングなどに応じて、手数料の割引を受けられる仕組みがあります。
1万ドルの取引では、どれくらい差が出る?
例えば、1万ドル分のポジションをテイカー注文で建て、その後、同じ金額で決済したとします。
| 取引所・料率 | 新規注文 | 決済注文 | 往復合計 |
|---|---|---|---|
| MEXC(0.04%) | 4ドル | 4ドル | 8ドル |
| MEXC(0.02%) | 2ドル | 2ドル | 4ドル |
| Hyperliquid(0.045%) | 4.5ドル | 4.5ドル | 9ドル |
※ポジションの約定金額が新規・決済ともに1万ドルで、割引がない場合の計算例です。
このように、適用される料率によって取引コストは変わります。

ただし、実際の取引ではスプレッドやスリッページも発生します。
特に大きな注文を出す場合は、注文板の厚さや流動性によって、手数料以上のコスト差が生まれる可能性があります。
取引手数料だけでなく、実際の約定価格も含めて比較することが重要です。
4.資金調達率(Funding Rate)の違い
先物取引で長期間ポジションを保有する場合、取引手数料と同じくらい重要なのが資金調達率です。
資金調達率とは、無期限先物の価格を現物価格に近づけるための仕組みです。

基本的には、資金調達率がプラスの場合、ロング保有者がショート保有者に支払います。
反対に、マイナスの場合はショート保有者がロング保有者に支払います。
資金調達の間隔を比較
| 取引所 | 資金調達の間隔 |
|---|---|
| MEXC | BTC主要ペアは通常8時間 |
| Hyperliquid | 1時間 |
MEXCの主要なビットコイン無期限先物では、通常8時間ごとに資金調達が行われます。
一方、Hyperliquidでは1時間ごとに資金調達が行われます。

ここで注意したいのは、支払い回数が多いからといって、必ずしもコストが高くなるわけではないことです。
例えば、8時間ごとの資金調達率が0.01%の場合と、1時間ごとの資金調達率が0.00125%の場合では、単純計算した8時間分の負担は同じ0.01%になります。
※資金調達率とポジションの評価額が一定と仮定した場合です。
そのため、比較する場合は同じ時間に換算して考える必要があります。
また、資金調達率は市場環境によって変動します。
短期売買では取引手数料が重要になりやすい一方、数日から数週間ポジションを保有する場合は、ファンディングの累積コストも無視できません。
5.両建ての使いやすさを比較
私が取引所を選ぶ際に重視しているのが、両建ての使いやすさです。
両建てとは、同じ銘柄のロングとショートを同時に保有する取引方法です。
例えば、ビットコインの長期的な上昇を想定してロングを保有しながら、短期的な下落に備えてショートを建てるといった使い方があります。
MEXCはヘッジモードに対応

MEXCでは、ヘッジモードを利用することで、同じ銘柄のロングとショートを同時に保有できます。
例えば、ビットコインのロングを1BTC、ショートを0.5BTC保有するといった取引が可能です。
長期ポジションを維持しながら、短期的な値動きに対応したい場合には便利な機能です。
ただし、両建てによって損失リスクが完全になくなるわけではありません。
証拠金の不足による清算や、資金調達料、売買手数料などには注意が必要です。
Hyperliquidはワンウェイモード

Hyperliquidでは、同じアカウント内で同一銘柄のロングとショートを独立して保有することはできません。
基本的にはワンウェイモードとなっており、反対方向の注文を出すと既存ポジションが減少します。
ただし、別のアカウントを利用することで、ロングとショートを分けて管理する方法があります。
そのため、同一アカウント内で両建てを行いたい場合は、MEXCの方が操作しやすいでしょう。
一方、Hyperliquidではアカウントを分けて管理する手間が発生します。

6.MEXCとHyperliquidの安全性を比較
MEXCとHyperliquidでは、資産管理の仕組みが大きく異なります。

MEXCのリスク
MEXCでは、取引所に暗号資産を預けて取引を行います。
そのため、取引所のセキュリティや運営体制が重要です。
注意したいのは、不正アクセス、出金制限、システム障害などのリスクです。
また、中央集権型取引所では、利用地域によるサービス制限や規制の変更にも注意する必要があります。
Hyperliquidのリスク
Hyperliquidでは、ウォレットを利用して取引を行います。
オンチェーンで取引情報を確認できる透明性は大きな魅力ですが、分散型取引所だからといってリスクがなくなるわけではありません。
スマートコントラクトの不具合、ネットワーク障害、秘密鍵の流出、誤ったウォレット操作などに注意が必要です。
また、ウォレットを利用する仕組みであっても、取引に使用する資金はHyperliquidの取引システム上で管理されます。
そのため、通常の自己管理ウォレットでビットコインを保管する場合とは、リスクの性質が異なります。
どちらの取引所でも、必要以上の資産を取引口座に置かないことが重要です。
長期保有を目的としたビットコインについては、取引所とは別に保管方法を検討することも大切だと考えています。
7.MEXCとHyperliquidはどちらがおすすめ?
ここまでの比較を踏まえると、それぞれ向いている人が異なります。

MEXCがおすすめな人
MEXCは、次のような人に向いています。
- 取引手数料をできるだけ抑えたい人
- 短期売買を繰り返す人
- ロングとショートを同時に保有したい人
- ヘッジモードを活用したい人
- 一般的な暗号資産取引所の操作に慣れている人
特に、ヘッジモードによる取引の自由度は、MEXCの大きな魅力です。
私自身も、両建てを活用する場合には、この使いやすさを重視しています。
Hyperliquidがおすすめな人
Hyperliquidは、次のような人に向いています。
- DEXの仕組みを重視する人
- オンチェーンの透明性を重視する人
- ウォレットを利用した取引に慣れている人
- 中央集権型取引所とは異なる仕組みを利用したい人
- 取引情報をブロックチェーン上で確認したい人
Hyperliquidの魅力は、単純な取引手数料の安さだけではありません。
オンチェーンの透明性や、ウォレットを利用した取引環境に価値を感じる人に向いています。
ただし、ウォレット管理やDEX特有のリスクを理解した上で利用する必要があります。
8.取引所選びで確認したい3つのポイント
最後に、MEXCとHyperliquidを選ぶ際に確認したいポイントを整理します。

① 取引手数料
特に売買回数が多い場合、メイカーとテイカーの違いが重要になります。
手数料率だけでなく、スプレッドやスリッページも確認しましょう。
② 資金調達率
長期間ポジションを保有する場合は、取引手数料だけでなく、ファンディングによるコストも比較する必要があります。
資金調達率は変動するため、同じ時間に換算して比較することが大切です。
③ 資産管理と取引の自由度
両建ての使いやすさを重視するのか。
それとも、オンチェーンの透明性やウォレットを利用した取引を重視するのか。
自分の取引スタイルによって、適した取引所は変わります。
まとめ|MEXCとHyperliquidは目的に合わせて使い分ける
MEXCとHyperliquidには、それぞれ異なる特徴があります。
MEXCは、比較的安い手数料とヘッジモードによる取引の自由度が魅力です。
一方、Hyperliquidは、オンチェーンの透明性とDEXならではの仕組みが特徴です。

私自身、どちらか一方がすべての面で優れているとは考えていません。
短期売買をするのか、長期間ポジションを保有するのか。
両建てを活用するのか、オンチェーンの透明性を重視するのか。
取引目的に合わせて、それぞれの特徴を理解することが重要だと思います。
また、どちらの取引所でも高いレバレッジを利用する必要はありません。
私自身は、低いレバレッジを基本とし、無理のない資金管理を重視しています。
取引所選びだけでなく、ポジションサイズや清算リスクにも十分注意しましょう。
MEXCとHyperliquidの比較動画
今回の内容については、YouTubeでも比較表を使いながら詳しく解説しています。
関連記事
MEXCの始め方・口座開設方法

Hyperliquidの安全性と注意点

参考資料
- MEXC公式:手数料ガイド(2026年10月20日)
- MEXC公式:現物取引手数料の変更案内(2026年9月22日)
- Hyperliquid公式:Trading Fees
- Hyperliquid公式:Contract Specifications
※本記事は2026年10月時点の情報を基に作成しています。取引手数料、資金調達率、利用条件などは変更される場合があります。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の取引所の利用や投資を推奨するものではありません。暗号資産取引には価格変動や清算、システム障害などのリスクがあります。






